2018.05.03
2018S.P.V LEGEND RACE CAR CUP開幕戦in茂木
LegendRaceCar2018年シリーズ開幕戦はJAF公認レースとして初のハイスピードコースで行われた。
ステージは栃木県にあるツインリンク茂木フルコースとなり、もてぎチャンピオンカップレースを舞台に11台のレジェンドカーがエントリーされた。
もてぎチャンピオンカップレースは1Dayで行われるがLegendRaceCarCUPは2レース制で行われる為、予選セッションも含め1日に3回の走行となり、レーステクニックだけでなく集中力と体力の勝負でもある。
又、2018年シーズンから使用するワンメイクタイヤが昨年までのタイヤから本国アメリカでのレースと同じフェデラル製のラジアルと成った事で、昨年までの経験を持つドライバーと今年度から参加ドライバーとが接戦であることが予想された。
そしてマシンサイズがコンパクトな為、”ハイスピードコースでは” という意見も有る中、どのようなレースとなるのかが注目されたが今年2月に行われた富士スピードウェイでのエキシビジョンレースを見た印象からしてもストレートのスリップストリーム合戦により4番手が一気にトップへ出るなど入れ替わりの激しいレースと成ることが予想される。
4月14日はレース前日のフリー走行が行われた。朝からの時より激しく降るレインコンディションであったが初の茂木戦の為か略全車が走行した。中でも、この茂木でも経験豊富な♯55号車のたしろ選手が2回の走行セッションを使いレース前日にも関わらず他のドライバーにコース攻略やアドバイスを行い、先導しながらの走行を行うなどドライビングレッスンを行っていた事には驚きだった。
(上写真 車載を見ながらアドバイス中のたしろ選手と今井選手)
「LegendCARに乗るドライバーは皆仲間ですから!レースでも練習会でも僕で良ければ何でも教えますよ!」「”これに乗ったら速くなった!”って言ってもらえたら僕も嬉しいですからね!」(たしろ)
4月15日レース当日は前日からの雨により9時から始まる予選はヘビーウエットコンディション。
15分間で行われた予選は「タイヤを温めた者勝ち」(たしろ) が言っていた通り周回を重ねる度にベストラップを更新する最後まで目が離せない展開となった。
予選結果はベテラン♯55たしろがポールポジションを獲得、続いて昨年レンタルカーで1レース参戦した♯99今井が2番手を獲得し、3番手にはJAF公認スプリントレース初参戦の♯100山本が続いた。
決勝第1レースは茂木フルコースを5周で行われた。降り続く雨のコンディションの中、ローリングスタートでは全車アクシデント無くスタートを切り、3コーナー進入で♯99号車今井が♯55たしろに仕掛けるもクロスラインで♯55に再び先行される。しかし、たしろの逃げ切りかと思われていたがバックストレートで再び♯99と♯100山本にスリップで抜かれトップが入れ替わる。その後方では昨年表彰台に度々顔を出していた予選6番手スタートの♯93橘川が徐々に順位を上げてきた。
スリップが効くストレートでは毎回順位が入れ替わる中、第1レースを制したのは♯99今井、2番手には♯100山本、3番手にたしろと続いた。
「昨年は無我夢中で結果が出ませんでしたが今回は車にも慣れてきて自分の走りが出来て来ています。第2レースも頑張ります」(♯99今井)
「昨年のタイヤに慣れ過ぎたのか苦戦していますが少し解って来ました。第2レースではもう少し上を目指します」(♯93橘川)
そしていよいよ最後のレースである第2ヒート。3時過ぎから行われた最終レースは日差しが出てスタート前から路面にドライパッチが出来るドライかウエットか、と非常に難しいコンディションとなった。
ポールスタートの♯99今井のコントロールで全車スタートした1コーナー。ミドルラインで進入した今井はウエット路面に足を取られオーバーラン。2番手♯100山本も釣られアウトへ孕み3番手スタートの♯55たしろがホールショットを奪う。すかさず♯93橘川♯7伊藤♯56永田♯27徳藤が続くが5コーナー進入で♯93と♯27が軽い接触となり♯55たしろの後方は♯100山本と♯7号車に乗るスーパー耐久ドライバーの伊藤が落ち着いた走りでジャンプアップして来た。
その後先頭は♯55たしろであったが最終ラップのバックストレートでたしろのスリップから出た♯100山本が先頭に立ちそのままゴール。
初のロングコース開幕戦茂木を制したのは初参戦で優勝を決めた山本だった。2番手は♯55たしろ、3番手には♯7伊藤。惜しくも表彰台を逃したが9番手からスタートの♯75ベテラン若林が目まぐるしく変わる難しいコンディションを勘と経験を活かし、4位フィニッシュとベテランの貫禄を見せた。
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